小春日和に思う事

2月9日。
今日は、小春日和。
足元に春が来てた。
瑠璃唐草(オオイヌノフグリ)の小さな青い花。


物心ついた頃、祖母の家の庭に咲いてたお気に入りの花の一つ。



2月の庭の記憶は、
白梅と南天の赤い実とひよこ草、ふきのとう、そしてこの瑠璃唐草の青い花。



まだ寒い時期に突然春みたいな暖かな日が来て、庭で花を摘んだり走り回ったりして遊んでた。



記憶の中では広い庭で、自分の世界の全てみたいな気分でいたけど今思い返すとびっくりする程狭くて小さな庭だ。



あの庭や家は未だに鮮明に夢に出てくる。
6歳までしか住んでないし、もうとうに無くなってしまっているのに何故かずっと記憶の中にしっかりと根付いている場所のひとつ。


2月の太陽を受けて生き生きと花を咲かせる野芥子も。



幼い頃に駆け回った庭の面影をふと感じて
やわらかな土の上を踏む感触や匂いが心地よかった。



幼い頃はもっと匂いや気配に敏感だった。
季節、時間、天気で匂いや気配が変化する。
びっくりする程感受性が鈍っているな、と時々思う。仕事や生活に追われて世界が雑多な情報に溢れ過ぎて、些細な事に鈍感になっている。




この感受性が鈍ってどんどん無感覚になっていくのは本当に怖い。わたしの中では生命線といっていいくらい大切な【感覚】かもしれないと感じている。



踊る時も、楽器を触る時も。
この感受性を大切に、日々敏感でいられたらと思う。

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